診療放射線技師は、医師や歯科医師の指示の下、放射線や超音波などを使った画像検査や、放射線を用いた治療を主に行っています。専門的な知識や技能を要するため、国家試験に合格し、免許を取得しなければ診療放射線技師として活躍することができません。診療放射線技師免許取得の国家試験は、高校卒業後に専門学科のある4年制大学や、専門学校に進学し必要なカリキュラムを修了した人のみ受験することができます。国家試験は毎年1回、2月に行われており、受験するためには12月〜1月に書類の提出が必要です。基礎医学、放射線生物学、放射線物理学や診療画像機器学などの内容で計200問出題され、2020年〜2024年の合格率は約80%前後を推移しています。しっかりカリキュラムを受講し学習すれば特段難しい試験ではないでしょう。診療放射線技師の仕事は患者の検査を行うことはもちろん、検査結果画像を処理したり、放射線治療では確実な放射線照射を行う必要があるなど、高い技能が求められます。常に知識や技能の向上に意欲的に取り組める人が向いています。さらに直接患者と接する場面もありますので、明るく丁寧に患者に寄り添える人ほど診療放射線技師として活躍することができるでしょう。また、今後はこれまで以上に予防医療や高齢化が進むことが考えられる中、診療放射線技師の活躍の場はさらに広がっていくと予測されます。女性特有の疾患の場合など、同性の診療放射線技師が求められるケースも多いことから、女性の診療放射線技師の需要もますます高まっていくでしょう。